社労士と社労士制度 よくある質問(Q&A FAQ)※掲載事項に関する一般の方からのご質問にはお答えしておりませんのでご了承ください。
社会保険労務士法人とは、どのようなものですか。
社会保険労務士法人は、社労士の業務を行うことを目的として、社労士が設立する法人です。平成15年4月1日施行の第6次社会保険労務士法改正により設立が可能となりました。社会保険労務士法人の設立にあたっては、定款の作成、認証、出資金の払込み、その他設立に必要な手続が終了したのち、その事務所の所在地において成立の登記をします。社会保険労務士法人の名称については、社会保険労務士法第25条の7により「社会保険労務士法人」の文字を使用することが義務付けられています。
社会保険労務士法人は、その成立のときに、社会保険労務士法人の事務所の所在地の都道府県社労士会の会員となりますが、成立の日から2週間以内にその事務所の所在地の都道府県社労士会を経由して「社会保険労務士法人設立届出書」を全国社会保険労務士会連合会に届け出なければなりません。 また、社会保険労務士法人は、その法人の社員である社会保険労務士とは別に法人会員として会費を納入しなければなりません。
なお、平成26年11月に可決、公布された第8次社会保険労務士法改正により、平成28年1月1日に、社員が1人の社会保険労務士法人(一人法人)の設立等を可能とする規定が施行され、それまで2人以上の社員による設立が要件となっていた社会保険労務士法人について、社員が1人でも社会保険労務士法人を設立することが可能となりました。
社員が1人の社会保険労務士法人(一人法人)には「後継候補者」を定めておかなければならないそうですが、後継候補者には法的な義務等はありますか。
社員が1人の社会保険労務士法人(一人法人)の「後継候補者」には法的効力はなく、例えばその法人の債権債務等については相続人(遺族)が対象となります。
後継候補者の規定は、社員が1人である社会保険労務士法人の社員が亡くなるなどして業務を行うことができなくなった場合に、顧客が、これまでその社会保険労務士法人に委託していた業務をどうするかなど、対応に困ってしまうようなことを防止するための措置ということになります。その意味で、後継候補者は当然社会保険労務士でなければなりません。
社員が1人の社会保険労務士法人(一人法人)に「後継候補者」として社会保険労務士を定めておく場合、その一人法人の事務所がある都道府県の社会保険労務士会に登録した社会保険労務士でなければならない等の規定はありますか。
社員が1人の社会保険労務士法人(一人法人)の後継候補者は、社労士試験に合格しただけでなく、現に各都道府県の社会保険労務士会に登録している社労士でなければなりませんが、一人法人の後継候補者となる社労士は、当該一人法人の事務所が所在する都道府県以外の都道府県会に登録している社労士でもよく、また、開業でも非開業でも可とされています。