勤務社労士、あるいはその他登録の社労士が、いずれ開業しようとしている場合、業務に関するスキルや経験を得るため、また、見込客獲得のために無料で自分の名前で他人からの依頼を受けて社労士業務を行ってもよいでしょうか。報酬を得なければ業として成り立たないので、「業として行う」ことにはならないと思うのですが。

 ご質問のような行為は、社会保険労務士法違反となります。社会保険労務士法第2条に社会保険労務士の業務についての規定があり、「~に掲げる事務を行うことを業とする」という文言がありますが、そこでの「業とする」とは、社会保険労務士法第2条に規定された社会保険労務士の業務を、反復継続して行う意思を持って、反復継続して行うことをいい、有償、無償の別を問わないとされています。「勤務登録」や「その他登録」の社労士(非開業社労士)は、例え無料であっても、自分の名前で社労士業務を引き受けることはできません。